今、時代が、そして教育政策が大きく変わろうとしています。そうした状況に流されることなく、常に変わらない人間と教育の本質をふまえて、教育活動をしていきましょう。
高校作文教育研究会6月例会
新しい学年が始まり、今学期も半ばとなりました。
生徒が様々な問題をかかえ、また家庭の問題も複雑になる中で、表現指導について共に学びませんか。
指導には難しい点もありながら、生徒にきっかけを与えることができれば、生徒自身がその思いを表現する力の元は持っており、周りの生徒と共に、また私も一歩前へ進めると感じています。
これから表現指導を取り入れることを考えておられる方も、すでに取り組む中で様々な問題にぶつかっておられる方も、ぜひ例会にお越しください。
6月の例会をご案内します。
二つの報告と、その討議があります。
一つ目は、茨城の菅井さんの実践報告です。小説の授業で、どのように生徒の成長をあと押しされているのか、エッセイをどのように指導され、どんな作品が生まれているのか、たいへん楽しみです。
二つ目は、運営委員の一人、宮尾さんの報告です。保守的な生徒や、自衛隊や戦闘機などに関心の高い「右翼少年」がなんと多いことか日々実感しており、こちらも今ぜひ考えたいテーマです。
お忙しい時期ですが、どうぞ奮ってご参加ください。
例会の時間が午後になっています。ご注意ください。
1 . 期 日 2018年6月24日(日)13:00~16:30
2. 会 場 鶏鳴学園
〒113-0034 東京都文京区湯島1-3-6 Uビル7F
ホームページ https://www.keimei-kokugo.net/
※こちらで地図をご覧ください
3. 報告の内容
(1) 同時代・純文学小説の読解とエッセイによる表現の可能性
茨城 太田第一高校 菅井洋実
論理的な文章の読解と、推論に基づいた論理的表現の重要性が再認識されている一方で、文学の担う役割はますます重要になってきているのではないか。
人生を真摯に生きていくなかで、ときには断言できず決然たる立場を取り得ないことや、語り得ないことについて沈黙することが、知的誠実さであるような局面も現に存在するのではないか。
論理と論理の狭間で明確に形を結ばないものを、有意化しようとする言説の過程で、どこにも回収されずに漂っている、未言語で一見無意味に見える「あわい」ものを、切り捨てず語らせることは、国語教育に関わる者の本来的な使命のひとつではないか。
昨年度、高校1年次の国語総合(現代文)の授業で、後期10週19回にわたり導入の時間を使い長編小説を読破させた。
生徒が同時代純文学の魅力に触れて成長するようすを、生徒のエッセイ作品を通して報告し、 論理的な文章の読解と表現だけでは得られない、豊かな文章表現の広がりと可能性を考えたい。
(2) 18歳選挙に見る生徒の姿から生徒の学びを考える
~「右傾生徒」をどう考えるか~
東京 正則高校 宮尾美徳
選挙権を手にした高校生による新聞読み比べ作文には、これまで見たことのない高校生の本音が現れた。彼らの生活の現実とその政治感覚がまったくつながっておらず、総じて右傾化している。それはなぜなのか? 3年間で何を学ばせるべきなのか? 生徒の作文から考えたい。
4. 参加費 1,000円(会員無料)
5. 参加をご希望の方は、下記、お問い合わせフォームにて、開催日の一週間前までにお申し込みください。
https://keimei-kokugo.sakura.ne.jp/sakubun-contact/postmail.html